リウーを待ちながら

2020年05月05日

あまりに今と重なる。『リウーを待ちながら』

オススメされて読んで良かった。
朱戸アオ『リウーを待ちながら』。

日本のある街で、肺ペストが猛威を振るうという想像のお話。
感傷的になりすぎず、想定される医療現場、関わる人たちの行動が描かれています。

驚くのは、この作品で描かれた、ちょっとした油断がもたらす悲劇、無知による遠巻きの人たちの中傷や偏見・差別、無意味な争い、人情と現実の狭間での葛藤がそのまま、いま私達が現実に目にしていることとぴたりと重なること。

気持ちに余裕があるときに。
作中の登場人物たちが魅力的なのも、作品の価値を高くしている要因のひとつだと思います。
カルロス好き。










akikoyanagawa at 23:22|PermalinkComments(0)