離席中のメッセージカードモレスキン、2016 springカタログ

2015年12月09日

(レポート)トークイベント「あなたの人生の物語を創る手帳」

2015年11月25日(水)から12月27日(日)まで、期間限定で渋谷LOFT 1階にオープンしているポップアップストア『モレスキン ギャレリア』。
日本では扱われていないモレスキンの限定品が並び、週末には様々なイベントも催されています。

先週末は、トークイベントとワークショップが行われました。
【モレスキン本著者が贈るスペシャルイベント開催】(2015.11.27)

モレスキンを愛してやまない人たちが集まるはず!と、イベントのことを聴いて興味津々。
使い始めてまだ2年にもならないけれど…とユーザ歴の浅さが気にはなりましたが、モレスキンを眺めているだけで幸せな気持ちになるのだから、きっと楽しいに違いない。
【私のblogのモレスキンカテゴリ】

事前申し込みをし、とにかく出かけてみることにしました。

参加してみての感想。

行ってよかった!!!

ノートの持ついろいろな可能性や、言葉や記録を書き留めるという行動の大切さと、改めて向き合うことになりました。

(目次)
☆(レポート)トークイベント「あなたの人生の物語を創る手帳」←イマココ
(レポート)モレスキン・ワークショップ「旅人の地図をつくる」


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この日、最初に参加したのは、トークショー。
登壇されたのは、堀正岳さん、高谷宏記さん、中牟田洋子さん(写真左から)。

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モレスキンを使い始めたころに読み、すっかり愛読書になった、
こちらの本の著者の方々です。
このみなさんのお陰で、私は自分で自分の人生を把握できるように変わったんだよなあ、としみじみ感謝しつつ、お話を聞いていました。




モレスキン 人生を入れる61の使い方
堀 正岳
ダイヤモンド社
2013-03-25



それぞれみなさん、ご自身のモレスキンとのつきあい方や、モレスキンがどう自分の人生に影響しているか、実際に書かれたノートのページを例に上げつつ、話して下さいました。

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モレスキンに、片っ端から思いついたことを落としこんでいる、高谷宏記さん

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モレスキンという商品に興味があるのではなく、いろいろな人のノートの使い方に興味がある、とおっしゃる高谷さんは、Notebookers.jpというサイトを運営し、ノートを使うことに興味がある人たちのイベントを主催したりもされています。
【Notebookers.jp】

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アウトドアをライフワークにしている高谷さんのモレスキンは、おしりのポケットに入れられ、ありとあらゆる場所へ一緒に移動しています。
毎年2ヶ月ほどは山の中で生活していて、そんな野外生活中のページを見てみると、読んだ本のこと、アートや好きな曲について、小動物や罠のことが、脈絡なく書き込まれています。
携帯の電波が入らないため、禁猟地区を示した地図も貼られていて、大切な情報源にもなっているらしい。

なんとなく書き綴った言葉、酔っ払って書いたメモ、思いついた行くあてのないアイディア。
でもそれが、後になって突然役に立つことがある。
今回高谷さんが、後のワークショップで教えてくださった、簡単に畳める地図の折り方=トルコ折り(後述)は、NYCのバーでたまたま教わり、モレスキンにメモしてあったもの。当時はただ「メモをしただけ」だったのに、こうして後になってワークショップのイベントの一つになりました。

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ご自身のモレスキンのページの写真を見せつつ、高谷さんは、「ノートに書くことの敷居を下げる」ことを勧めておられました。
ノートは遊び道具。何の気なしに書きとめたこと、殴り書きにした言葉、酔っ払って意識がないままに描いたイラストが、自分の行動を変えたり、意外な解決方法を示したり、アイディアやヒントを与えてくれたりする。
自由度が高く頑丈だから、一冊持ち歩いてさえいれば、あらゆる場面で気ままな記録を受け止めてくれる…それが、高谷さんがモレスキンを使う理由です。

おっしゃることがことごとく、私も経験があるものだから、大きくうなずきながら聞いていました。

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続いて、中牟田洋子さん
moleskinarieの日本サイトを運営されています。
【moleskinarie (Japan)】
私がモレスキンに興味を持ってから、しょっちゅう覗きに行っているサイト。世界中のモレスキンについての話題が集められている、ファンにはたまらないサイトです。
私も一度掲載していただいたことがあり、お礼も含め、一度ご挨拶したいなと思っていました。叶って嬉しかったな。)

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中牟田さんはイギリスに住んでいた頃、ヨーロッパのアートを巡る旅に出たことがあり、そのときに生まれたページを見せてくださいました。

印象に強く残った風景や、琴線に触れたアーティスティックなものたちの記録。
美術館やギャラリーで出会った作品のうち、撮影禁止のものはスケッチで残すことで、後で調べる手がかりにもなりました。例え雑でも、自分の記憶と組み合わせることで、そのとき見たものを鮮やかに思い出すことができる。
ちょうどこの日、モネ展を見てきていて、私も後で調べるためにメモを残していたので、ああ同じことをしている人がいる、そしてその意味が実証されている!とにこにこしてしまいました。

中牟田さんのノートに残された記録には、見たい・経験したいと当初から計画していたものももちろんあったけれど、例えばモネの画の前をたまたま通りかかった色鮮やかなワンピースの女性の組み合わせが、あまりに完璧だったため写真に残して貼りこんでいたり、アクソンプロバンスで通りかかった建物の壁を指差しながら、実はセザンヌが自分の手法を確立したんだよ、と話好きなアートセンターのおじさんに滔々と語られたことなど、中牟田さんがその場に行き体験しなければ得られなかった、一瞬の“アート”の記録も、たくさん残されていたのでした。

最後に、自分のモレスキンノートを振り返り、またmoreskinarieでいろいろな人のモレスキンノートの使い方を見てきて、モレスキンノートには2タイプあると思う、と中牟田さん。

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・なにかを探しているノート。創造性を追求するための使い方。

・なにかを表現しているノート。芸術性を追求したもの。


どちらとも、私たちの人生を広げ、豊かにする大切な使い方。
私は「なにかを探しているノート」がいまのところ中心ですが、写真を貼ったり画を描いたり、表現するためのノートもつくってみようか、と、お話を聴いてから考えています。

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Lifehacking.jp管理人の堀正岳さんが見せてくださったのは、2年前、研究員として赴いた、北極での2ヶ月の日々が詰まったモレスキンです。

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最初は、仕事である気象観測のために、観測野帳としてモレスキンを使っていたため、作業の記録が主でした。があるとき、連綿と続く日々、淡々とした記録に退屈し、「欲が出て」写真を貼ったりつらつらと感情を綴ったり…誰に見せるわけでもないけれど、“表現”をし始めたそうです。

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見返してみるとモレスキンには、その時にしか書けなかった自分の気持ち、その時しか感じ得なかった空気、その時の自分にとって興味がある情報だけが集まっている。

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このトークイベントの最初に、堀さんがおっしゃっていた、G・ガルシア・マルケスの言葉。

人の生涯とは、人が何を生きたかよりも、何を記憶しているか、どのように記憶して語るかである。


いろいろな経験を通して、自分自身が何を感じ取ってどう書き取ったか…マルケスの言うところの「生涯」の記録を、受け止めてくれるのがモレスキンである。
上手に効率よくノートを取るための技術や、機能を携えたノートも良いけれども、モレスキンのように使い途を限らない、懐の深いシンプルさは、なによりも「人生」を記録することに向いている、とおっしゃっていました。

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みなさんのお話を聞いていて、私ももっと気楽に「自分のモレスキン」を作り上げていきたくなり、うずうず。
片端から好きに書き込み、貼り付け、描いていたつもりでしたが、上手く使おう、綺麗に使おう、という気持ちがまだまだ残っていたことに気が付きました。

書き込み使うほどに、てろんと馴染むモレスキンの大好きな紙に、これからもたくさん、触れていきたいと思います。


想像以上に長くなってしまったので、新商品のお話とワークショップは次に続く!
→【(レポート)モレスキン・ワークショップ「旅人の地図をつくる」
akikoyanagawa at 22:55 │Comments(0)TrackBack(0)

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