紙屋悦子の青春
2012年08月05日
『紙屋悦子の青春』@スタジオAR
はやびと第5回公演『紙屋悦子の青春』を観てきました。
終戦直前の鹿児島の小さな一家が舞台。
既に両親は亡くなり、悦子と兄夫婦の暮らし。
最前線の描写はなく、ふつうの女性の生活のようすが、のんびりした言葉で展開していきます。彼女に起きる変化は唯一、縁談が持ち込まれお見合いをすることになる、ということ。
背後に見え隠れする、あの時代の正論や義務感、圧迫感、閉塞感。
どれだけたくさんの人が、物理的な力と目に見えない圧力によって、心を壊され人生を台無しにさせられたのか。
幸い今の私のまわりにそういう鬱屈した空気はないけれど、今このときでも、実際そういう境遇に生きている人がいるということを考え、いたたまれなくなりました。
小さいセット、少ない人数ながら、とてもしっかりした演技をする役者さんばかり。
大きい舞台での芝居を観ることが多いのですが、こういった小さくも良質なものを観ると、舞台や役者さんには本当にいろんなタイプがあることにはっとします。
堀佳弥さん演じる主人公“悦子”の、芯が強くひたむきな姿や、キムラかなさん演じる、明るくおしゃべりな、それでも周りのひとの幸せをつよく願っている“ふさ”のセリフのひとつひとつが、じっと心に残っています。
あと、明石さん(稲葉能敬さん)と、永与さん(岩澤亮司)の掛け合いがとても楽しかった。セリフではない間合いだけで、お客さんがくすくす笑ってしまうことがしょっちゅうでした。
終戦記念日が近いこの日に、いい芝居と、改めて戦争の中にあった人達のことを考えるチャンスを与えて貰い、感謝。
作:松田正隆
演出:阿部伸勝
悦子:堀佳弥
ふさ:キムラかな
安忠:山村賢
永与:岩澤亮司
明石:稲葉能敬
夫:阿部伸勝
妻:玉木文子
映画も観てみようかなあ。
どんなふうだろう。
紙屋悦子の青春 [DVD]
クチコミを見る
終戦直前の鹿児島の小さな一家が舞台。
既に両親は亡くなり、悦子と兄夫婦の暮らし。
最前線の描写はなく、ふつうの女性の生活のようすが、のんびりした言葉で展開していきます。彼女に起きる変化は唯一、縁談が持ち込まれお見合いをすることになる、ということ。
背後に見え隠れする、あの時代の正論や義務感、圧迫感、閉塞感。
どれだけたくさんの人が、物理的な力と目に見えない圧力によって、心を壊され人生を台無しにさせられたのか。
幸い今の私のまわりにそういう鬱屈した空気はないけれど、今このときでも、実際そういう境遇に生きている人がいるということを考え、いたたまれなくなりました。
小さいセット、少ない人数ながら、とてもしっかりした演技をする役者さんばかり。
大きい舞台での芝居を観ることが多いのですが、こういった小さくも良質なものを観ると、舞台や役者さんには本当にいろんなタイプがあることにはっとします。
堀佳弥さん演じる主人公“悦子”の、芯が強くひたむきな姿や、キムラかなさん演じる、明るくおしゃべりな、それでも周りのひとの幸せをつよく願っている“ふさ”のセリフのひとつひとつが、じっと心に残っています。
あと、明石さん(稲葉能敬さん)と、永与さん(岩澤亮司)の掛け合いがとても楽しかった。セリフではない間合いだけで、お客さんがくすくす笑ってしまうことがしょっちゅうでした。
終戦記念日が近いこの日に、いい芝居と、改めて戦争の中にあった人達のことを考えるチャンスを与えて貰い、感謝。
作:松田正隆
演出:阿部伸勝
悦子:堀佳弥
ふさ:キムラかな
安忠:山村賢
永与:岩澤亮司
明石:稲葉能敬
夫:阿部伸勝
妻:玉木文子
映画も観てみようかなあ。
どんなふうだろう。
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