2017年03月03日
【読了】「狩人の悪夢」有栖川有栖
有栖川有栖氏の作品は、優しい。
犯罪という穏やかではないものを扱っているのに、その優しさに毎回、何度も涙ぐんでしまいます。
「狩人の悪夢」も、そんな彼だからこその結末でした。
(ネタバレ無し)
追い詰められた極限状態にあるからこそ発露する、愛情や憎悪、醜さと面白さを、有栖川氏は丁寧に、それはそれは大切に扱う。そこに優しさを感じるのです。
彼は人が好きなんだなあ、と毎回思います。人というものの儚さや強さが、小さな描写に散りばめられていて、読み手の心の奥底を揺さぶります。
事件をロジカルに暴いてゆく、一見冷徹な火村と、推理作家という立場からあらゆる可能性を提示し、間違うことで、火村を間違っていない道へ導く作中キャラクターの有栖川有栖のコンビは、生まれてなんと25年になるそうです。
あとがきは、彼らの物語を新たな視点から書いてみたいともあって、ファンとしてはまた楽しみが増えました。
犯罪という穏やかではないものを扱っているのに、その優しさに毎回、何度も涙ぐんでしまいます。
「狩人の悪夢」も、そんな彼だからこその結末でした。
(ネタバレ無し)
追い詰められた極限状態にあるからこそ発露する、愛情や憎悪、醜さと面白さを、有栖川氏は丁寧に、それはそれは大切に扱う。そこに優しさを感じるのです。
彼は人が好きなんだなあ、と毎回思います。人というものの儚さや強さが、小さな描写に散りばめられていて、読み手の心の奥底を揺さぶります。
事件をロジカルに暴いてゆく、一見冷徹な火村と、推理作家という立場からあらゆる可能性を提示し、間違うことで、火村を間違っていない道へ導く作中キャラクターの有栖川有栖のコンビは、生まれてなんと25年になるそうです。
あとがきは、彼らの物語を新たな視点から書いてみたいともあって、ファンとしてはまた楽しみが増えました。