2012年06月13日

『奇面館の殺人』読了

綾辻行人の館シリーズ9作目、読み終えました!

奇面館の殺人 (講談社ノベルス)
奇面館の殺人 (講談社ノベルス)
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からくり仕掛けの建てもの遺した建築家「中村青司」。
今回の舞台はやはり彼の作品である『奇面館』。ミステリ作家・鹿谷門実が今回も登場、今回も難の因果か、ここで起こる事件に巻き込まれていきます…。

感想。

綾辻さんらしい、かちっとしたパズル的作品で、「これぞ綾辻作品」と読んだ方が賞賛するのもうなずけます。そこかしこに広げられた謎も、綺麗に回収されてすっきりです。

また、2009年に発表になった『Another』で、文体やキャラクターがいい意味で若くなり、テンポがあがって新鮮な雰囲気が、アルバイトとして館に滞在する「瞳子」という形で差し込まれていて、館シリーズながらもまた違った空気を感じることができました。

ただ、規模が小さい印象があり、これまでの館が持つ、曰く有りげな重たい世界観はあまり感じられませんでした。
『時計館』『迷路館』『暗黒館』あたりは、館というモノでありながらもそれ自体がなにか意思や歴史を持つようにすら感じましたが、それは『奇面館』にはなかったかな。
【→「暗黒館の殺人」読了(2004.11.08)】

でも、時々はこういう、後を引きずらないタイプの館もいいかもしれません。
ずっと『暗黒館』レベルの重さだと、読む方もなかなかしんどくなりますものね…。

次回で、館シリーズ最終冊予定の10作目。
「気長にお待ち下さい」とありますので、過去の館を読み返したりしつつ、楽しみにしています。

Another
Another
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