『THE RESCUE』奇跡を起こした者たちマイルドライナー、新10色

2022年02月27日

『ナイル殺人事件』ケネス・ブラナー

シンメトリーを意識した画の美しさに始終はっとしてばかりでした。
ケネス・ブラナー監督の『ナイル殺人事件(Death on the Nile )』。
総指揮に、リドリー・スコットもいるんですね。



ざらりとした砂漠と、ナイル川を進む豪華客船カルナック号のちぐはぐなピカピカ感が妙に魅力的。
ポアロ役のケネス・ブラナーや、舞台経歴長い俳優の演技をじっくり見せる、長回しが多用されているのもとても好きでした。
転じて最後、犯人を追い詰めていくスピード感を、この前半があったからこそ際立たせていたように思います。

船は実際に作ったんですね…!


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TOHO日比谷のラグジュアリーシートだったので前に覆いがあり、視界全部スクリーンになるので、没入感も凄かった。



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前回、同じくラグジュアリーシートで観た時にこの没入感にハマり、続編である今回の『ナイル川殺人事件』も絶対同じ条件で見ようと思っていました。大正解。



アガサクリスティの原作にはないエピソードや、登場しないキャラクターを挟んでいたり、ポアロの「弱さ」「過去」に光を当てる描き方に、違和感を感じる原作ファンも多いかも?
テレビシリーズでポワロを演じたデヴィット・スーシェの、
ひょうひょうとしたイメージが強いから、同一人物と言われると首を傾げるくらい違う。でも、ケネスブラナーシリーズのポアロはこういうもの!と割り切れば、これはこれでありだと私は考えています。

ただ、ちょっと残念だったのは衣装。
ロンドンの街並みは割と時代を意識しているのに、衣装や髪型は現代のそれに近く、もうちょっと1930年を感じさせてほしかったかな、とは思いました。


脇を固める年配の俳優陣の存在感も印象的。
それぞれ皆さんの過去作もチェックしなくては。
原作も、読み直してみよう。

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ナイルに死す (クリスティー文庫)
加島 祥造
早川書房
2012-08-01


akikoyanagawa at 17:10 │Comments(0)

映画 

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